【初回ディレクション後編】―立川駅前おといろ耳鼻咽喉科 ホームページ制作プロジェクト―#3
2025.11.18
第2回の記事で、サイトの方向性や構成設計が固まった立川駅前おといろ耳鼻咽喉科様のホームページ制作。
今回はその続編として、トップページ構成・理念ヒアリング・デザイン検討を中心に行われた初回ディレクション会議の後半パートをお届けします。
このフェーズは、先生の想いや診療理念が、どのようにデザインへと落とし込まれていくのか――
“医療とデザインの交差点”が見える時間でした。
1.トップページの構成設計
ディレクターから提示されたトップページの構成案は、「まず何時まで・どこで診療しているのか」というアクセスの良さを直感的に伝え、信頼感を形成する「先生のご挨拶と理念」をトップページ内でしっかり打ち出すこと。
先生からも、「駅前という立地を医院名にも入れているので、“近さ”を伝える設計は理にかなっています」とのコメントがあり、会議全体で納得感のある構成が共有されました。
【ディレクターが提案したTOPページ構成案】
2.理念ヒアリング ― 科学と患者さんの物語をつなぐ医療
続いて、サイト内で最も重要なパートとなる理念・メッセージのヒアリングが行われました。
先生が語ったのは、医療に対する哲学そのものでした。
「科学的な思考に基づいた正確な医療を提供することが根本にあります。
ただし、科学だけでは人の“物語”を救えないこともある。だから、科学的根拠と、その人の人生・感情の両方を尊重した医療を提供したいのです」
先生は“ナラティブ(物語)”という言葉を使いながら、患者一人ひとりの背景や価値観に合わせた医療を提供する姿勢を強調。
さらに印象的だったのは次の言葉です。
「『聞こえるようになってよかった』だけでなく、
『聞こえなかったけど努力したおかげで家族が喜んでくれたから来てよかった』そう思ってもらえる医療を目指したい。」
科学的な正確性と患者のストーリーに寄り添う温かさ――
この両立が、立川駅前おといろ耳鼻咽喉科の理念の核として共有されました。
3.ビジョンヒアリング ― 補聴器への想いと社会的ミッション
ヒアリング中盤、先生が強い熱量で語ったテーマがありました。
それは「補聴器」と「難聴」の社会的意義です。
「難聴は、認知症の最大の予防可能因子の一つなんです。つまり、聞こえを守ることが、健康寿命を延ばすことにつながる。」
補聴器を“治療器具”としてだけでなく、
“社会とのつながりを保つツール”として位置づける視点は非常に印象的でした。
さらに、業界構造への課題意識も語られました。
「耳鼻科医が小売店とバラバラで動くのではなく、協力していく関係を作りたい。
信頼をベースに“患者さんのためにお互いが協力して動く”文化を作ることで、医療と販売の共存共栄を実現したい。」
営業・ディレクターともに深く頷く場面も多く、サイト内に補聴器業者向け専用ページを設ける構想も浮上。
理念がそのまま事業構想へ広がる瞬間でした。
4.デザイン検討 ― 医療の信頼を、上質に伝える
理念ヒアリングの後、話題はデザイン案へ。
ファーストビューとなるメインビジュアルは、複数の参考サイトを提示しながらイメージをすり合わせました。
「文字が多すぎず、1枚の写真でしっかり伝わるデザインがいい」
結果、静的で品格のあるトップデザインを軸に進める方向性に。
診療案内部分では「写真+アイコン併用案」も検討され、
スマートフォン閲覧時の視認性を考慮した実用的な議論が続きました。
5.理念が形になる瞬間
打合せの終盤、先生はこう語りました。
「私は地域の人々にとって、常に“話を聞いてくれる権威”でありたい。
困ったら、まずあの先生に相談しよう――そう思ってもらえる存在になれたら本望です。」
そこには、医師としての責任感と、地域医療への静かな使命感が込められていました。
MediPeakチームはこの想いを、コピーとビジュアルへ丁寧に落とし込み、
次のフェーズとなる「見た瞬間に伝わる理念設計」へ進んでいきます。
Customer Data
立川駅前おといろ耳鼻咽喉科
- 開業予定:2026年4月
- 開業予定地:東京都立川市 立川駅近く
- 診療科目:耳鼻咽喉科
- 院長:小島 敬史先生
- 告知用HP:https://otoiro-clinic.jp/
小島先生からのコメント
とても話しやすい雰囲気で、自分一人で書いているだけでは思いつかない言葉や考え方を引き出してくださいました。
デザインについても、こちらの希望を最大限尊重していただけて大変満足しています。
想像していた以上によいホームページが出来上がりそうです。
これからホームページを作ろうと考えている先生方には、あらかじめ様々な医院のホームページをご覧になって、
ある程度イメージを作っておかれることをお勧めします。
MediPeak JOURNEYは、こうした一つひとつの対話から始まります。
お客さまの想いに寄り添いながら、未来を形づくる瞬間をお届けしていきます。
